CD買い過ぎ


僕はこと好きな音楽の録音物に関しては、カネが無いのにカネに糸目をつけずに収集しようとする悪い癖がある。物事の優先順位が音楽に行ってしまうのだ。 

  

京都で学生をしていた頃、食費を削ってでも、シカゴブルースの輸入盤LPをよく買っていた。しかし、大学を出る頃までに、しだいにアメリカという国そのものに興味を持つようになり、持っていたLPを大量処分してまで、アメリカへの旅費を捻出したのが今となっては懐かしい。

  

何かのきっかけで、あるアーチストが好きになると、それまで出ているアルバムは全て欲しくなる。さらに、未発表音源や、リマスターリングCDとかいう唄い文句にすぐ釣られるから、録音物を作る側からすれば、いいカモだ。 

  

カバー曲をやるときは、その元歌の入ったアルバムはもちろん、その周辺も購入する。そして、その曲が他のアーチストにカバーされていたら、その解釈も研究する。 

  

CDも4,5千枚ぐらいたまると、最近はどのCDを持っているのか記憶が曖昧になりがちだ。既に持っているものを間違って2度購入する失敗がよくあるし、ジャケット・ケースが、CD棚のどこかに紛れ込んでしばらく見つからないこともよくある。 

  

CDを多く買う一番の弊害は、その音楽を聴き込まないうちに、コレクターの心理として、それを持っていることで安心してしてしまうことだ。昔のLPの時代には、文字通りレコードが ”磨り減る“ まで針を落として、そのアルバムをよく聴いたものだが。 


世間では昨今は、アルバムという概念そのものが薄くなりつつあるらしいし。 

 

 

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