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本場でブルースを演るということ (2)


アメリカに来て成功したのかどうかは、成功の定義にもよるが、少なくともサバイバルしたのは確かだ。

 

30年近いアメリカでの生活で得たものは何かを突き詰めて考えると、それは自分の夢を追い求めることのできる自由に他ならない。

 

今の自分の演るブルースには、このアメリカ社会にどっぷり浸かってきた生活感が反映されていることだろう。

その意味では、京都で学生時代に、輸入盤レコードを聴きながら見よう見真似でやっていたものとは異質である。

 

ニューCD が Tokyo bayfm でオンエアーに

東京の音楽評論家の岩田由記夫氏に、自分のニューCDと自費製作の拙著を送ったところ、次のような過分のツイートが寄せられた。この11月22日か29日に、氏の bayfm の番組でオンエアーしていただけるそうだ。
(My new CD “Southbound via Chicago” will be broadcasted at Yukio Iwata’s radio program on Tokyo BayFM this November.)

 

“Yoshi Senzaki(千崎佳秀)からCDと自伝が届く。京大工学部からミネソタ大学で理学博士号を取得後、米国半導体業界で20年間働く。ブルーズに魅せられた彼は数年前からブルーズ・シンガー&ギタリストとして米国で本格的に活動してる。CDを聴くとブルーズと人間の深さが伝わります。” (@IWATAYUKIO, Oct 7 2015)

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南ベイエリアでのライブ活動 (2)


アメリカに住んでかれこれ30年近くになる。気が付いたら人生の半分をかなり超える時間をこの国で過ごしていた。

ここで毎日暮らしていると、周りから見ればおそらく“片腹痛し”と思われるような夢を見ていても、いつかひょっとするとその夢が本当に実現するのではないかと思い込ませる何かがある。

ただでさえ音楽で成功する人間は少ない上に、日本から来た自分の場合は、アジア人が演るブルースをアメリカ人に広く受け入れてもらわねばならない。これからも長い道のりとなろう。

だが、思い込みの強さと、必要な手を一つずつ着実に打っていく実行力があれば、道はいつか開かれるのではないかといつもどおり楽観的だ。

今は下積みというよりも、ブレーク前の潜伏期間と捉えている。つまりは、その過程をエンジョイしたいのだ。

(続く)
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ミュージシャンのエゴ


ミュージシャンの中には、有名人と一緒に仕事をしたことで自分のエゴが増幅する人が居る。その機会をものにした才能と努力に敬意を表するも、よほど大事なことは、それ以降に自力で何を成し遂げているのかだ。

I have seen some musicians build their egos around the fact that they had played with big name players in the past. While I respect their talent and effort to obtain such opportunities, it is far more important to…

ブルース・ハープ (1)


Inspired by Mr. Gary Smith, whom I had an honor of inviting to my weekly jam sessions as our guest last year, I started playing blues harp again on the stage. 昨年、アンプリファイド・ハープの大御所、ゲーリー・スミス氏 と演奏する機会が数回あったのをきっかけに、最近またブルース・ハープを吹くようになった。

 
ブルースで最もよく使われるクロスハープのセカンド・ポジションの他に、ファースト・ポジション(ジミー・リード風)とサード・ポジション(ジュニア・ウェルズの感じ)も含めて。舌技のなかには、オクターブ奏法に必要なトング・ブロッキングの他にも、トング・スラップやフラッター・トングとかいうテクニックがあるからややこしい。
 
シカゴ・ブルースで使うクロマティック・ハープは、10穴のダイアトニック・ハープのサード・ポジションの延長線上にあるから、これも入っていける。
 
ブルース・ハープに大切なものをあげると、以下の三点だろう:
 
1)     音程の確かさ、特にベンディング後の。
2)     一音一音の力強さとフレーズの説得力。…
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南ベイエリアでのライブ活動 (1)


今住むサンフランシスコ南ベイエリア周辺での、この数年の自分のブルースバンドの活動は、戦略的に次の4ステップ・サイクルの何順目かに当たる。
 

   ステップ1:録音物(CD)を作る。質的に妥協の無いものを。
 

   ステップ2:ローカルのクラブとミュージシャンにネットワークを拡げる。
 

   ステップ3:地元でのパフォーマンスで名声を高める。
 

   ステップ4:それと平行して徐々に、州外あるいは国外(日本も含め)で顔と名前を知られるようになる。
 

この中では、もともと社交が苦手な自分にはステップ2が一番面倒くさい。だが、自分が動かなければ、誰も自分のためには動いてくれないのだ。このサイクルを繰り返すことにより、運が良ければスパイラル(渦巻き)のように、徐々に遠心力を持って知名度が上がっていくであろうという、あくまで皮算用ではある。

(続く)