このトピックで前2回にわたり、ギターのオープン・チューニングを用いたスライドギターについて書いた。
その1では、エルモア・ジェイムスのスタイルのオープンDチューニング、その2では、マディー・ウォーターズやロバート・ジョンソンのスタイルのオープンG チューニングについて簡単に触れた。
しかし、スライドギターを弾くのに必ずしもオープン・チューニングが要るわけではない。
例えば、The Aces の Money, Marbles, And Chalk という曲では、Louis Meyers がレギュラー・チューニングでスライドギターを弾いている。僕は昔、ブルースを演奏し始めた頃に、初めて覚えたスライドの曲がこれであった。
他にも、Robert Nighthawk の Bricks In My Pillow というアルバムは、レギュラー・チューニングの優れたスライド曲が幾つか入っているし、Earl Hooker の Blues In D Natural や Blue Guitar などの曲でも、確かなプレーが聴ける。
ところで、先日僕は、スライドギターを弾く目的で、ドブロ・ギターを購入したのだが、この種のギターでは、オープンG チューニングがよく使われるようだ。ピッチを正確に、力強く太い音をスライドで出すまでには、慣れが必要だ。
思い起こせば、何年か前に、スライド用ではないが、フライング V ギターを買った時も、それを使いこなせるようになるまで、しばらく試行錯誤したものだ。ステージで場数を踏むのが一番の近道と考え、このごろ、自分のライブだけでは飽き足らず、あちこちのブルース・ジャムセッションに出没している。
下の動画は、最近のライブより、オープンG のスライドを2曲編集しました。ハーモニカは大ベテランのゲーリー・スミス氏。