自分が演奏するエレクトリック・ギターとアンプリファイド・ブルースハープ、ならびにボーカルの練習について、普段から心がけていることを少々。
ギターに関しては、アンプを通して出てくる音を自分の耳でしっかり聴くことが重要だ。曲に合わせて何となく弾いているだけでは、コード進行は確認できても、本当に自分でグルーヴを出しているのかどうかは、わかりにくい。
アンプを通すといっても、本番と同じ音量で練習することは難しいかもしれない。が、できるだけそれに近い環境を作ることだ。アンプから出てくる音を、自分のギターだけで録音するのも良いし、バンドのリハーサルをビデオにとるのも効果的だ。ギター・ソロでもリズム・ギターのコード・カッティングでも、それは変わりない。
僕は昔、京都で学生をしていた頃は、狭い下宿暮らしで、同じ下宿に同居人が数人居た。ギターの練習はアンプを通さずにしていたが、セミアコのギターで生音だけでも結構音が響いたので、夜中に回りからよく苦情が来たものだ。ハーモニカはなおさら練習場所に困った。 時々、懐かしい思いがする。
ブルース・ハープに関しては、一音一音の確かさと力強さ、特にベンドしたときの音程、それにテンポが正確かどうかは、自分の録音を聴けば、一目瞭然だ。メトロノームを使う練習もいい。グルーヴをきっちり出すこと。フレーズのオリジナリティーや説得力を心配するのは、その次の段階だろう。
なお、ハーモニカ・プレーヤーは、深くハマればハマるほどに、おタッキーにその使用するマイクやアンプにこだわりが出るようだ。しかし、道具に依存する前の段階として、まず基本を押さえること。
ボーカルに関しても、マイクを通した声を自分の耳で聴くことは有用だ。特に、英語で歌う場合、発音と音程、それにリズムが基本であることは、楽器と何ら変わりない。
英語の日本語アクセントは、ネイティブ・スピーカーではない自分にとっては、一生付いて回る問題だろう。しかし、大きく声を出して歌うと、話すときよりもアクセントは減少しているようだ。
それと、言うまでもなく、歌詞が完全に頭に入ってるかどうか、つまり自分の中でそれが充分に消化できているかどうかで、感情移入に違いが出る。
楽器、歌に関わらず、上達するための練習として大事な点は、客観的に自分を、自分の演奏を聴く側に置き、何がマズいのかを的確に把握することにある。
あとはステージで場数を踏むことだが、練習で余裕を持ってできないことが、プレッシャーのきつい本番でできるわけがない。