音楽とビジネスのセンスは、全く別物である


常々思うのが、音楽の才能と商売をやるセンスには、全く相関が無いということだ。 

  

ミュージシャンの中には、現実から逃避して刹那的に生きている者もいれば、過去の栄光に執拗にしがみついている者もいる。また、いわゆるジャイブ・トーク(話は調子イイが実行しない)の多い人は、徐々に相手にされなくなる。 

  

バンドを引っ張っていくには、音楽面でのリーダーシップだけでなく、シャープなビジネスセンスが求められる。 

  

アーチストとして、よほどの突出した天才でもなければ、チャンスが向こうから訪れることは、ありえない。進むべき方向を定めて、必要な手順を見極め、それを実行していくことだが、実際には、あたかも零細企業の個人事業主のように、音楽以外のことも何でも自分で背負い込む覚悟がいる。 
 

 

最近聞いた小話に、あるミュージシャン志願者とその友人の会話で、友人は、“音楽で成功できる人間は、百万人に一人いるかどうかだから、よせ” と言うと、そのミュージシャンは、“ってことは、チャンスが本当にあるってことかいっ” と目を輝かせるという、笑えないジョークがある。 

  

最も基本的には、言った事や、決め事をキッチリと守り、仕事に関わる人々からまず信用を得ることにあるのは、当たり前だが、普通の社会ルールと同じだ。 

  

あとそれと要るのは、ネットワークを拡張して行く人間力か。生来、一番苦手とする領域で、人前で外交的に振舞える人たちが羨ましい。しかしそれは、四の五の言わずに、自分でやるしかないのだ。誰も自分のためには動いてくれないのだから。

 

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