ニワトリか卵か


いいメンバーでバンドをやろうとすると、ペイのいい仕事をいっぱい取ってこなければならない。ペイのいい仕事をとるためには、いいメンバーで質の高い演奏をして、多くの聴衆を唸らせる必要がある。 


アメリカで出会ったミュージシャンの中には、安酒場のライブ程度では、ライブの前にこちらが出した宿題をキッチリやってくる者は、まずいない。それに見合うだけの報酬をこちらが確約しなければ。そもそも、自発的に向上心をもって普段から鍛錬しているような人は、とっくにもっと上のレベルに行ってしまっているのだろう。 


概して、彼らはなぜ長期的な見方ができないのだろうか。1回ごとの実入りがそれほどでなくても、定期的に長く続けば、単発の仕事より、はるかに得なはずだが。 


僕は、外見は温厚で誠実そうに見えるらしい(?)。が、バンドのメンバーを怒鳴り散らしたい衝動に駆られる時がある。しかし、また新しいメンバーを探す面倒と、いちからネタ(曲)をやり直す手間を考え、喉まで出かかった言葉をまた呑みこむ。そんな無駄を繰り返すよりも、自分をもっと高める努力をした方が、よほどましだからだ。 


本当に長く一緒にやりたいと思うプレーヤーに出会うことは、生涯の伴侶に巡り合うのと同じくらいの重みがある。何年も、あるいは何十年も同じメンバーで続くようなバンドは、それだけでも素晴らしいことだ。 

 

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