楽器の練習について

 

僕は、譜面を見ながら楽器を演奏するのが苦手だ。

 

その昔、まだ子供の頃、母親が僕をオルガン教室に連れて行こうとしたことがある。確か1,2回レッスンに行ってみて、ト音記号が巧く書けなかったとか何かのくだらない理由で、習いに行くのを拒否してしまった。その時は、楽譜なんて自分にはまるで意味の無いものだったのだ。

 

これまでの人生で、今になって親の言うことをあそこで聞いておけばよかったと、後悔することがあったとすると、後にも先にもあのときだけだ。

 

最近ハマっているブルース・ハープの練習をするにも、教則本を見ながらよりも、自分の好きな曲に合わせて、音感に頼って吹いていることが多い。ギターは、同じように独学で、ほとんど耳から学んだ。

 

考えてみると、自分が演っているブルースやR&B といった音楽は、感情移入やグルーヴが大事なのであって、それらは決して譜面に書かれているものではない、という屁理屈なのだが。

 

いずれにしても、練習で余裕をもって反復できないことは、本番のステージではパフォームできるはずがない。確かなインプロビゼーション(即興)の土台には、膨大な練習量がある。

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